楽しみながら琵琶湖やヨシに親しむ「ヨシ博2009」2月開催社会実験イベント「よし博2009」、―カーボンオフセット評価システムも試行

よし刈りを終えたよし原の様子(2008年)

  • よし刈りを終えたよし原の様子(2008年)

    よし刈りを終えたよし原の様子(2008年)

  • 西の湖の案内人奥田修三さん

    西の湖の案内人奥田修三さん

先の記事でも紹介した滋賀県・琵琶湖でのヨシ利用から地球温暖化防止や地域おこしを試みる「エコによしスタイル」研究会。来月14日、15日には、社会実験イベントとして、「よし博2009」が催される予定です。ボランティアを集めヨシ刈りを行う他、安土町や西の湖周辺で様々な催しや展示が行われ、カーボンオフセットに対するエコポイントもこのイベントで試験的に使われます。

『遊びや文化の中にエコなものを見出す』


「よし博2009」では、来場者がボランティア活動や「環境にいいこと」をすることが評価され、エコポイント「よし」をもらえます。これをイベントや関連商品などの代金の一部として、使えることによって、具体的に自分のエコな行動を実感できるという狙いがあるそうです。では、具体的に「エコな行動」とはどういうものなのでしょうか?「自動車を使わないで、会場に電車や徒歩で来るなどはもちろんのこと、例えば、西の湖で美しい夕日を眺めるとかでも良いのですよ」と「エコによしスタイル」研究会メンバーで「よし博2009」実行委の丹波道明さんは語ります。「私達の重視している問いかけの一つとして、美しい景観を慈しむというような意識の持ちようを、CO2削減の一つとして評価できないか、というものがあります。例えば、電気を使ってテレビゲームをするよりも、湖で遊ぶ方が素晴らしいんじゃないか。そういう価値観を広げたい」。

楽しみながら琵琶湖やヨシに親しむというテーマは「ヨシ博2009」で企画される各イベントでも重視されています。例えば、ヨシは茎が空洞になっているので、笛にすることもできますが、このヨシ笛でのミニコンサートが予定されています。また、ヨシ原での乗馬や、ヨシを使ったうどん、おこわ、お茶などを味わえる「よしきり茶屋」も楽しめるとのこと。


『湖案内人の語る共生の大切さ』


 琵琶湖の一部で、ラムサール条約でその貴重さが認定された湿地・西の湖での水上ミニスタディーツアーも企画されています。これは、現在83歳、西の湖の案内人として地元で有名な奥田修三さんが和舟を出し、舟の上で湖の昔と今について話してくれるというもの。「今では地元の大人ですら、かつての西の湖を知らないのですが、舟の上から、水底に獲りきれない程の数の貝がいるのが見えたり、湖に入ると足をたくさん魚達がつついてきたり。昔は本当に素晴らしかった。」(奥田さん)。奥田さんは「外来魚が魚や貝が減った原因とされていますが、ヨシ原が減り、管理もされなくなったことも大きい」と言います。「干拓事業で、ヨシ原が大幅に減ってしまった。ヨシ原は魚達が卵を産み稚魚が育つところなのです。ヨシは水を浄化する役割もあるのです。安い中国産のヨシが入ってきて、地元のヨシ業が成り立ちにくくなったのも問題。ヨシ原が豊かであるためには、冬に枯れたものを刈り、春に新芽が育つようにする必要があるのです」。

『世界規模で考え、地元で行動する』


 奥田さんの話からは、人間社会と自然との共生の大切さが伝わってきます。「エコによしスタイル」研究会が遠くの国の植林ではなく、地元のヨシ原の保全にこだわっているのも「人々が生活し、子ども達が遊ぶ場で自然を保全し、その結果としてCO2削減効果があることを評価されるようにしたい」(同研究会)という理由から。環境保全の有名なスローガンに「Think globally, act locally(世界規模で考え、身近で行動しよう)」というものがありますが、「よし博2009」は正にそうした精神が活かされる試みになるのかもしれません。

(志葉 玲/Good News Japan)

エコによしスタイル研究会公式サイトではヨシを利用した衣・食・住に関わるさまざまな製品紹介をはじめとして、活動趣旨や研究会の活動情報が掲載されています。
また2月14日、15日に研究会の社会実験として行われる「よし博2009」についても案内が掲載されました。よし博2009はラムサール条約に登録された西の湖で開催されるイベントで西の湖ヨシ刈りボランティアと西の湖宝さがしが開催されるとのこと。ぜひ一度ご覧ください。
エコによしスタイル研究会公式サイトへ

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